ルーガ (Luga)
フィンランド湾に注ぐルーガ川沿いの町であり、サンクトペテルブルクからは南へ140km、ノヴゴロドからは東へ100kmの位置にある. 人口は39,100人(2007年推計)、2002年国勢調査では40,434人、1989年ソ連国勢調査では41,769人だった.
ルーガは1777年にエカチェリーナ2世の地方行政改革によって市の地位を与えられたが、ルーガ川沿いの現在の位置には10世紀から集落があった. ルーガという川の名はエストニア語で湿地を意味する「laugas」と共通している. ルーガには早くも1857年に鉄道が通ったが、20世紀までは重要でない町であった. 19世紀末には2つしか工場がなく、レンガ造りの家も数えるほどしかなかった. ロシアの大作曲家ニコライ・リムスキー=コルサコフは、1908年にルーガ近郊のリューベンスクで没している.
1927年には、ルーガはレニングラード州のルージスキー地区の行政中心地となった. 第二次世界大戦の独ソ戦(大祖国戦争)では、ルーガは激戦地となり、レニングラード包囲戦の際に決定的に重要な役割を果たした. 1941年8月24日にはドイツ国防軍が占領したが、占領に至るまでのソ連の赤軍の抵抗は激しく、ドイツ軍はレニングラードを目前にしてルーガで1カ月以上足止めされた. この戦いでルーガ市は1977年に勲章を受け、2008年には軍事栄光都市の称号を得た. 1944年2月12日にルーガは赤軍により解放された. 戦後には歴史的な建物の再建が進み、ソビエト連邦の崩壊後は農業関係の産業が立地する街になった.